インド旅行記3 2014年 「 Wildflower Hall 」



カルカ駅を5時30分に出発した列車は、定刻通り10時過ぎにシムラへ到着。
駅前からタクシーに乗って、お目当ての 「 Wildflower Hall 」 ホテルへ向かいます。

ワイルドフラワーホールは、インドの高級ホテルチェーン オベロイホテルが運営する山岳リゾートホテル。
2001年の開業時には多くのメディアに紹介され、一度は訪れたい憧れの旅行先にも選ばれました。

ホテルの名物 ヒマラヤ山脈を望む崖っぷちに設らえたインフィニティ・ジャグジー
の写真が有名雑誌のグラビアを飾りました。

ミーハーな私たちも例外に漏れず、その印象的なジャグジーの写真に魅せられ
ヒマラヤを眺めながらの温泉気分を楽しもうと、遠路はるばるシムラまで (笑)



シムラからワイルドフラワーホールのあるマショブラまでは、山道を1時間弱のドライブ。 
チベットとパキスタンのラホールを結ぶ、有名なヒンドゥスタン-チベット街道 ( 国道22号 ) を走ります。

険しい山の尾根にあるシムラの町から一旦谷を下り、車はさらに標高の高い尾根へと登っていきます。

山肌を縫うように走る車の窓には、眼下の渓谷や遠くの山々のパノラマが広がり、
素晴らしい眺望に1時間のドライブも飽きることはありません。

国道22号線は2車線だけの細く険しい山道なのですが
今でもチベットやパキスタンへ向かう重要な物流ルートなのか
交通量は思いのほか多く、大きな荷物を積んだトラックや
エキゾチックな顔立ちの旅人で満員のバスが絶え間なく行き交います。



国道に面したホテルのゲートをくぐり、車寄せまでの長いアプローチを上ります。
深い杉の森に囲まれた小高い丘、全てがホテルの敷地です。

大英帝国インド軍総司令官だった、キッチナー伯爵の別荘跡地にたつホテル。
近くにはインド大統領の別邸もあるインド屈指の高級リゾートです。



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100年前に建てられたホテルオリジナルの建物をモチーフにした山荘風のクラシカルなデザイン。

館内もチーク材を多用したウッディ―でシックなインテリアです。



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お部屋の造りもヨーロッパスタイルのヒュッテ風。

ラグやソファーの柄にインドらしいアクセントをあしらった
山のリゾートらしい素敵な内装です。



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お部屋の窓からは、遠くにヒマラヤ山脈が・・・見えるはず



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お部屋に落ち着いたらお庭のテラスでお昼をいただいて
午後はプールで、いつものようにゆるゆると (笑)

シャンデリアが煌めく優雅なプール。



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プールの横には、明るいサンルーム。



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そしてサンルームの外に
待望の崖っぷちジャグジーがあります。



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思ったより小さかった (笑)

他のゲストとご一緒は恥ずかしいので、誰もいない隙を狙ってどっぷり温泉気分を楽しみました。
といっても、ジャグジー争奪戦の競争相手はインドのがきんちょ達でしたが・・・



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残念ながら滞在中にヒマラヤ山脈が顔を出すことはありませんでした。
恐らくヒマラヤが見えるのは、12月から3月までの乾季なのではないかと。

でもそのころはとっても寒いはず。
シムラには雪が降るし、近くにはスキー場やスケートリンクがあるくらいですから。

冬でもジャグジーに入れるのかしらん?
地獄谷温泉の猿みたいな (笑)



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館内にレストランは一個所。
夕食は、ホワイエ奥のダイニングホールでいただきます。

ホテルの客層は、インド人の家族連れが中心。
ボリウッドスターのような派手なインドの富豪は見かけませんが、皆さん上品でシックな方ばかり。

お子様連れがたくさんいらっしゃいましたが、お行儀がよく静かで落ち着いた滞在を楽しめました。
ジャグジーの争奪戦を除いて (笑)



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料理は安定のオベロイスタンダード。
どのお皿もとても美味しい。

初日は、地元の料理を盛り合せたタリーを注文。



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2日目は軽い高山病にかかったので、お部屋でルームサービスを注文。
ワイルドフラワーホールの標高は2500メートルほど。

息切れしないよう、お部屋でくつろうで夕食を楽しみました。

なかでもホテルの近くの渓流で採れる虹鱒がとても美味しい!
ヒマラヤの清流で育つ虹鱒は、臭みがまったくなく繊細で上品な味です。

思いもよらぬ美味しさが癖になり
この旅の残りの日程、毎日虹鱒をいただきました (笑)



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「 Wildflower Hall 」 施設、環境、食事、サービス全ての点において
申し分のない素晴らしいリゾートホテルでした。

さすがオベロイ! 

ここがインドとは思えない
ヨーロッパや日本にあっても全く不思議でないリゾートです。


でもこの点が、良くも悪くもホテルのネックに・・・・

よく言えば国際水準の素晴らしいホテルなのですが
逆に言えばどこにあってもおかしくない個性のなさ。

この距離をはるばるやってくるならば
信州かスイスに行くほうが楽なような (笑)

日本からわざわざ旅するだけの価値がある
ここならではのオリジナリティーが見あたりません。
本場のカレーが食べられることを除いては (笑)

インドに暮らしている方には心からお勧めです。
インドとは思えない清潔で爽やかな空気。

でも日本からとなると
カルカーシムラ鉄道に乗る鉄道おたくの方がついでに寄るくらいしか・・・


もうひとつの注意点は、ワイルドフラワーホールは、陸の孤島だということです。
ホテルのゲート前、街道沿いにローカルな商店が数件ありますが、ホテルの徒歩範囲内には何もありません。

孤島リゾートの閉じ込められるような孤立空間が苦手な方にとっては、かなりな苦行となるかもしれません。
丘の上で視界は開けているのですが、精神的な隔絶感が高いリゾートです。



ワイルドフラワーホールからシムラのセシルホテルに移動したら、高山病がたちまち治りました。
物理的な標高差だけでなく、精神的な閉塞感も症状に影響していたのかもしれません (笑)

グローバルデスティネーションとドメスティックデスティネーションを見分けるのは難しい。
これがイタリアなどでしたら、ドメスティックなホテル滞在も味のある体験となるのですが。


それにしてもブログを始める前の旅の写真の少ないこと・・・


つづく


by nonaetamu | 2017-06-29 22:36 | インド | Comments(2)

インド旅行記3 2014年 「 世界遺産 カルカーシムラ山岳鉄道 」



オールドデリー駅を2時間遅れで出発した深夜特急 Kalka Mail 号は、朝5時過ぎに終点カルカへ到着。
列車の揺れが激しく寝台の寝心地もひどかったので、寝不足のままの頭で早朝の駅に降り立ちました。

朝もやのこもったカルカの駅は、空気もひんやりと心地よく、気温40度越えのデリーとは別世界。

旅をした2014年のインドは記録的な猛暑でした。
出発の前月にはデリーで47度越えを記録。

多数の死者が出たというニュースを聞いて、旅の中止を考えたほどでした。



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カルカ駅で5時30分発の Shivalk 豪華急行に乗り換え
英国統治時代の夏の首都、天空のリゾート「 シムラ 」 へ向かいます。

カルカーシムラを結ぶ山岳鉄道は、鉄道世界遺産。
ダージリン鉄道、ニルギリ鉄道とともに、インドの山岳鉄道群として登録されています。 

鉄道世界遺産は、地下鉄を除くと、世界にわずか3箇所だけ。
スイスーイタリア、オーストリア、インド、にしかない超レアなプレミア物件。 

今回の旅のハイライトのひとつが、この山岳鉄道に乗ること。
早朝のカルカ駅3番線ホーム、世界遺産乗車を目前に胸の鼓動が高鳴ります。



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ホームに到着したのは、トイトレインと呼ばれる、おもちゃのような可愛い列車。 
観光列車なので景色がよく見えるよう窓が大きく、車内はアンティークな応接間のような雰囲気です。

標高約650メートルのカルカから、標高約2100メートルのシムラまで、
全長96キロ、標高差1400メートルの道程を、5時間かけてのんびりと登ります。 

道中には103本のトンネルと864本の橋があり、渓谷をわたる素晴らしい景色が楽しめるそう。
どのような絶景が待っているのか、とても楽しみです!



行楽客で満員になった列車は、定刻通りにカルカを出発しました。
眺めのいい窓際の席を確保し、窓を全開にして爽やかな山の空気を吸い込みます。

走り始めた列車の窓から眺める風景は・・・
インドならではの絶景 (絶句する?絶叫しそうな?風景)

線路傍のあちらこちらにしゃがみこんで、朝のお勤めをしている人達が・・・
「 ニーハオトイレ 」 ならぬ 「 ナマステトイレ 」 (笑)

人口過密なインドではトイレ不足が深刻な問題と聞いていましたが
まさか爽やかな高原列車の車窓から、インドのトイレ事情を垣間見るとは・・・

列車が走り始めた朝の6時から7時にかけてが、まさに朝のお勤めのピークタイム
世界遺産の規制に厳しい UNESCO も、生理現象にはアンタッチャブル?



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平均時速20キロの超低速走行。
通過待ちの停車も何度かあります。



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乗客は私たちを除いて、インド人行楽客が 100%

デフォルトでもテンションが高いインド人。
遠足気分で浮かれる様子は、日本人から見ると異様なまでのハイテンション。

大人も子供もおおはしゃぎで、こちらもつられて楽しくなってしまいます (笑)



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停車するたびに撮影大会 (笑)



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途中の駅にはインド版ゆるキャラも。
可愛い・・・インドキャラ、なにげにレベル高い?

日本のゆるキャラブームの流れなのか、それとも元からゆるいのか?



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車内では飲み物や駅弁のサービスも。

ベジタリアンとノンベジタリアンの選択があって、ノンベジは、メンチカツのような羊のコフタ。
パンにはさんでいただきました。



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代り映えのしない絶景にそろそろ飽き始めたころ、定刻通り10時過ぎにシムラへ到着。

白状すると行程の半分以上は熟睡モードで、気づいたらシムラに・・・
寝心地の悪かった夜行列車のお蔭さまで、ぐっすりと (笑)

そうといっても5時間の列車の旅は正直長かった、人生に1度でいいかも。
いくら絶景とはいえ箱根の登山鉄道に5時間乗り続けることを想像してみてください。

快適な乗り物の旅には、車窓の風景もさることながら、
適度なスピード感が一番大切なことを、インドの世界遺産で勉強しました。



シムラ駅前からタクシーに乗って、今日の宿 「 Wildflower Hall 」 に向かいます。
( 駅前駐車場で客待ちしているタクシーは高いので、駅の上の一般道で乗るのがお勧めです )



つづく



by nonaetamu | 2017-06-10 21:32 | インド | Comments(2)