高級ホテルと美食が大好き、旅にでかける一番の目的はホテルと食事。
自称エレガンス派トラベラー・・・ だったはず (笑)
そんな折、気まぐれから8年前に訪れたインド。
予想をはるかに超えたインドの魅力、そんなインドの虜になって
これまで旅すること 4回。
「 こんなはずじゃなかったよね~ 」( © レ・ロマネスク )
「 汚い、臭い、うざい 」 の3重苦を覚悟していたインドの旅。
しかし実際に訪れてみたら、世界指折りの優雅な滞在が愉しめるホテル
フレンチや中華に引けを取らない多彩なインドのグルメ。
13億のインド人、エキゾチズム、混沌、パワー、宗教、原色、匂い、の過剰な洪水
インドは、現実生活とはかけはなれた異次元の国
文字通りシュールレアリスムの世界でした。
インド初訪問では南部を中心に、「 アグラ 」 ( タージマハル )、 「 ケララ 」、 「 ムンバイ 」
2度目の訪問は、 ” ラジャスターンの薔薇 ” と呼ばれる ” ピンク・シティ ” 「 ジャイプール 」 と 「 ムンバイ 」
そして3度目の2014年は、北インドを中心に旅をしました。
今回は、その3度目のインド旅行記です。
今回の旅程は、「 デリー 」 から、夜行列車でヒマラヤ山脈麓の町 「 カルカ 」 へ
世界遺産の山岳鉄道に乗り、英国統治時代の夏の首都、高原リゾート 「 シムラ 」 で4泊
「 シムラ 」 から、ヨガの聖地として有名な 「 リシュケシュ 」 に移動し3泊
「 リシュケシュ 」 から 「 デリー 」 へと戻り2泊
合計10泊11日の旅行です。
北部インドの旅初日
デリー「インディラ・ガンジー空港」午前着。
ホテルへチェックインの前に、まずはデリー市内の有名レストラン 「 カリム・ホテル 」 へ直行。
インド初日の洗礼として、レストランの名物料理 「 羊の脳みそカレー 」 を味わいます。
いつもながら食事の計画だけは、我ながら完璧なスケジューリング。
レストランへ行こうとタクシーに乗り込んだら、
肝心のレストランの住所を忘れて・・・・愉快な、ではなく大慌て
3度目のインドとはいえ、あまりにも気が緩みすぎ (汗)
初回の時のあの緊張感はどこえやら・・・
おぼろげな記憶を頼りに、オールドデリーの 「 ジャーママスジット・モスク 」 の前でタクシーを降り、喧騒のスークへ入っていきます。 未舗装の狭い通りは、人混みと物売り、野良牛、砂ぼこりで充満し、車ではいることはできません。
幸いなことに、路地に入って数メートルで目的のレストランが見つかりました。
お店の名前は 「 カリムホテル 」 ですが、宿泊設備のあるいわゆるホテルではありません。
100年の歴史を誇る、ムガール料理の老舗レストランです。
店内は思っていたよりも明るく清潔。
お客さんの多くは、特別な食事を楽しんでいる雰囲気のインド人グループ。
お店に着いたのがお昼前だったので、並ばず席につけました、ラッキー!
注文は、羊のタンドール、羊のビリヤニ
名物の 「 羊の脳みそカレー 」
誰に遠慮する必要がない、思う存分のひつじ三昧
これぞインド旅行の醍醐味 (笑)
タンドーリの味は見た目のままだったような・・・
ぼそぼそぱさぱさ系
カレーの表面の分厚い脂膜、もの凄い量の油! 初めて見る油チヤッチヤ系インドカレー
味は、羊の脳みそが濃厚なお豆腐のようなので、まるでカレー味の麻婆豆腐を食べているみたい。
これが従来のインド料理だとしたら、最近のインド料理はかなりヘルシーになっている ?
あれでも (笑)
美味しくいただきました、ご馳走様でした。
お勘定は合計2000円ほどでした。
下町感覚では高級店ですね。
油ギッシュで、ダイナミックなお料理
体力のある元気なときや、若者向けのレストランです。
食事を終えたら、ホテルに向かいます。
ここでまた一苦労 (笑)
食事をしたレストラン周辺は典型的なインドの下町。 リクシャーやトゥクトゥクばかりで、自動車やタクシーが見当たりません。 荷物があるのでトゥクトゥクに乗るわけにもいかないし・・・
道路わきに荷物を置いてタクシーを探していたら、インドの人たちに注意されました。
「 ここはインド。あなたたちの国のように安全ではありません。もっと用心しなさい! 」
皆さん親切で、タクシー探しも手伝ってくれました。
渡る世間に鬼はなし、でもこの緩みきった気持ちはしっかり引き締めないと (汗)
タクシーに乗ってやってきたのは 「 Maidens Hotel 」
今日の Kalka 行きの列車は今夜9時発なので、休憩用にデイユースでお部屋を確保しました。
メイデンホテルは、オールドデリーを代表する歴史あるクラッシックホテル。
ニューデリーのインペリアルホテルと並ぶ、コロニアルスタイルの伝統的なホテルです。
ホテルの開業は1903年。
ムンバイのタージマハルパレスと同年。
現在はオベロイの経営で、オベロイグループの本社はメイデンホテルの敷地内にあります。
オールドデリーの緑豊かな高級住宅街に佇む白亜のホテル。
広く贅沢なお庭にプールもあります。
チェックインを済ませ、2階の部屋に案内されました。
ホテルは全体的にメインテナンス状態が良くなく、あまり清潔とは言えません。
お庭もプールも少し寂れた印象。
客室の窓は入口側にだけあり、部屋の奥の寝室や浴室には窓がない、ラッフルズスタイルの鰻の寝床。
ドアの向こうはオープンエアの外回廊ではなく室内の廊下なので、昼でもなおうす暗い。
白いモルタル塗りの館内は年月を経た色合いで、ホテルというよりはサナトリウムのような不愛想な空間。 しっかり手を入れたら素晴らしいホテルに生まれ変わるのに。 無駄に贅沢な敷地や建物がもったいない。
値段は確かにお手ごろなのですが、宿泊するには現状ではちょっと厳しいかも。
夜になるまで、部屋で仮眠をしたり、お庭を散歩して、フライトの疲れをとります。
夕食はホテルのレストランでいただきます。 夜行列車に備えてしっかり栄養補給 (笑)
クラッシクホテルだけに、レストランやバーは天井が高く、さすがに雰囲気があります。
タリー2人分と、羊のビリヤニを注文。
( 合計約6000円ほど )
オベロイ系列のホテルだけあって、品の良い丁寧な味付け。
とても美味しくいただきました。
夕食を終え、チェックアウトを済まし、オールドデリーの駅までタクシーで向かいます。
乗車する Kalka Mail 号がオールドデリー駅発なのも、駅に近いメイデンホテルを利用した理由です。
久しぶりのインド列車の旅、そして初めての寝台体験。 鉄子の胸は高鳴ります。
プラットフォームに立つと、耳に聞こえる懐かしい構内アナウンス。
大音量の 「 ジャジャ~ン 」 がエンドレスでローテーション。
インドならではの派手なメロディーにテンションも急上昇。
日本でもこれ採用してくれないかな、新宿駅埼京線乗り場だけでもいいから。
朝の平凡な通勤風景も、ハイテンションな踊るマハラジャモードに変わるはず (笑)
カルカッタ始発の Kalka Mail 号は、2時間遅れでデリーに到着。
自分の乗る車両が分からず、長いホームをいったりきたり、走りまわって大慌て。
しっかりご飯を食べておいてよかった(笑)
真夜中近くに発車した列車は、それでも頑張って少しは挽回し、カルカ駅に5時過ぎに到着しました。
早朝の空気は爽やかで、すでにリゾート気分 (笑)
以前に乗ったニューデリーからアグラまでの列車が予想以上に快適だったので、
今回、寝台列車にチャレンジしたのですが・・・・ インドをなめたらいかんぜよ (笑)
一等車といえども、あまり快適とは言えない乗り心地でした。
南京虫というお土産までついて・・・(涙)
つづく