エジプト旅行記 2016年 エジプト アスワン 「 Sofitel Legend Old Cataract 」



夏休み旅行の5日目、本日はいよいよ今回の旅行のメイン、エジプトへと駒を進めます。

そして今日のエジプト侵攻が、この旅最大の関門でもあります。
エルサレムから陸路で国境越え、アンマン空港12時30分発のカイロ行き飛行機に搭乗
ミッション・ハーフインポッシブル (笑)

この便に乗り遅れると、アスワン行の飛行機に接続できなくなり、カイロでの一泊を余儀なくされます。
そうなると明日早朝に予定している 「 アブシンベル神殿 」 観光もキャンセルに。
今回の旅のメインイベントなのに・・・・



当初テルアビブ―カイロ間は、表向きには存在しない謎の航空会社「 シナイ航空 」 の予約を入れていたのですが
出発間際にいきなりのフライトキャンセル !

急遽、ヨルダン航空のアンマン―カイロ便を再手配することに。

ヨルダン航空のサイトでチケット購入をすると、購入ボタンをクリックする直前に
「 アンマン空港は出発3時間前のチェックインが必要です ! 」
という警告が画面に表示され、これに同意しなければチケットを買えないしくみになっています。

3時間前は脅かしとしても、せめて2時間前に到着すれば問題ないっしょ・・・・ 
といつもの楽観的かつ根拠のない展望で、「 YES 」 をクリック

イスラエル国境の 「 アレンビー橋 」 管理局が開くのが朝の8時なので
早起きして出国審査の行列の先頭を死守すれば、きっと間に合うはず ??



06:30  ホテルをタクシーで出発 (200シュケル)

途中までは渋滞もなく順調に走ったのですが、出入国管理局手前の検問所でまさかのたち止め
ここの検問所も8時になるまで通過できないとのこと。

しかたがないので、45分間、ホテルで作ってもらったお弁当をタクシーの中で食べながら待機。
ここで私たちと同じ境遇の、アメリカ人、母、娘、息子の家族と遭遇。

11時30分発の飛行機でシカゴに帰るそう ( 自分よりいい加減な旅の仲間を見つけて一安心 )
私たちと逆のルート、エジプトからイスラエルに入国したそうです。

海外旅行先では、ホテルのプールなどでも、思春期の子供を連れた親子旅行をよく見かけます。
日本だと反抗期の真っ只中で話もしてくれないって聞くのに・・・・ よくできたお子さんたちだとほとほと感心 (笑)

8時になってようやく検問が開いたのですが、団体のバスばかりを優先して、私たちはまだ暫く待ちぼうけ。



08:30  出入国管理局に到着

入口で荷物を預けて出国審査窓口へ
出国審査は私たちとアメリカ人ファミリーのみ、ラッキー!

審査は簡単な質問だけですぐに終了。
出国税 ( 180シュケル ) はカード払いが可能でした。

無事出国を終えて表にでても、ヨルダン国境まで行くバスが見当たりません (呆然)
ヨルダン発のバスがやってくるのを待って、折り返しそのバスに乗っていくとのこと・・・・(愕然)



09:00  バス到着

預けた荷物をピックアップしてバスに搭乗。
しかしバスは人数が揃うまでは出発しないと・・・・

アメリカ人ファミリ―、私たちより深刻なはずなのに、お母さまはなんともお気楽。
呑気な母親を横目に、ハラハラ焦る息子と娘 (笑)

漫画を見ているようで実に面白い親子・・・・ きっとお母さまはすでに諦めていらしたのかも
私たちも、この時点ではもう半分諦めの境地。



09:30 バス出発

満員まで待たずに出発してくれました。
運転手さんにみんなで拍手 !

しかし喜びもつかの間、バスに同乗していたアルゼンチン人カップルのパスポートに不備があり、国境橋近くの検問所でたち止め。
後発のバスにあっけなく追い越される (悔し涙)



10:00 ヨルダン入国管理局到着

キングフセイン橋からイスラエルに出国した旅行者が再入国する場合、ヨルダン入国時の滞在スタンプの有効期限内ならばビザなしで再入国が可能。 その他の日本人旅行者がキングフセイン橋からヨルダンに入国する場合にはビザが必要です。

アメリカ人ファミリーの高校生の息子さん、
「 僕たちはもう駄目だろうから、お先にそうぞ 」、と順番を譲ってくれます。
本当に優しい方たちでした。

入国審査が終わったら、猛ダッシュで大通りにでてタクシーを捕まえます。
10時30分の空港到着はもはや無理ですが、諦めきれずにチャレンジ。



10:15 タクシーでアンマン空港へ (40ディナール)

ドライバーが話好きで、お喋りに夢中になりついつい運転がおろそかになるお調子者。
口数よりもアクセルを踏んでもらうよう、後部座席からせかします (笑)



11:00 アンマン、クイーンアリア空港到着

超特急でカウンターにかけつけてみると、何の問題もなくチェックイン OK
ここまでのどきどきとはらはらは何だったのか?・・・ 疲れが一気に (笑)

やればまだまだできる、よく頑張った !



空港は拡張工事の最中で、体育館のようなプレハブの仮設待合室で搭乗を待ちます。
アメリカ人ファミリーの事が気になったのですが、私たちが出発するまでには姿を現しませんでした。


気持ちも落ち着いて周りをふと見まわすと、待合室内に奇妙な人たちがうろうろしています。

裸の腰に白いバスタオルを巻いただけ
上半身も白いバスタオルを羽織っているだけ !

お風呂上がりのパパの超リラックススタイル・・・
サウナ・ニュージャパン!? それとも船橋ヘルスセンター

( さすがに女性の 「 胸バスタオル & バスタオル髪包み姿 」とのペアルックはいませんでしたが。 )

それも一人や二人じゃなくて結構な数の団体。
仮設の待合室は冷房の効きがわるく暑いので、脱ぎたい気持ちはわかるのですが・・・

帰国後調べてみると、イフラームというメッカへの大巡礼( ハッジ ) の際に着る装束だそう。
神の前では貧富の差がなく、巡礼者はみな平等という意味があるとのことでした。

それにしても、あまりにもインパクトが強すぎて
エルサレム観光の余韻が、バスタオル巡礼チームにすべて持っていかれてしまいました (笑)



イスラエル旅行の感想はと聞かれると、個人的にはかなり微妙・・・・ 正直に言うと再訪はないかも

街並みや物価は先進国なんですが、旅行者が接するタクシーのドライバーや商店の人たちのメンタリティーは発展途上国レベル。
隙さえあればぼったくろうとしますし、しかも愛想がないぶんエジプトより感じが悪い。

同じ国のなか、それも狭い場所に、主義利害の違う人たちが暮らしている。
やはりぎくしゃくとした居心地の悪さを感じます、常に緊張を強いられるというかどことなく安心感がないというか。

貧富の差も目に見えて大きくて
アラブ人の街に行くと、通りに物乞いの人もたくさんいます。

町自体が観光客ウェルカムって雰囲気でもないですし。
一度観光を体験したら、それでもういいかなって・・・



アンマンを離陸したヨルダン航空機は、イスラエルの領土を避けるようにして
死海を南へと進みます。



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紅海の北、アカバ湾を横切り、シナイ半島の上をエジプトへと向かいます。

砂漠の中に見えている山塊は
モーセの十戒で有名なシナイ山?



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ズームイン !

" ゲラッゲラッゲラッゲラッ、バーニンラ~ブ "
( それは DESIRE -情熱- )



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スエズ湾の向こうにスエズ運河を見て
( 座席スクリーンの地図がグーグルマップだったらいいのに ! )



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ナイル川の上を旋回すると



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カイロに到着しました。

15年ぶり3度目のカイロ。
上空から見る限りでは、何の変わった様子もなく、昔のままの佇まい。

今回カイロは空港でのトランジットのみ、6日後にまた戻ってくる予定です。
飛行機が着いた第一ターミナルから、高架鉄道に乗って第二ターミナルへ移動。

到着ビザは、入国審査窓口の手前にある銀行の両替所で事前に購入、カード払いも可能。
事前にビザを購入せず列に並ぶと、窓口でビザを購入して再び並び直すように言われるので要注意。



カイロ空港の国内線待合室・搭乗口にはATMがありません。
キャッシングをする際は、チェックインの前にターミナル内で。

チェックイン後に搭乗口からターミナルに戻ることは、基本的にできないようです。

エルサレム到着時にタクシー代がなく難儀したことがトラウマになっていたので、アスワンに着く前にどうしてもエジプトポンドを用意しておきたくて。 ターミナルへ戻るのを拒絶する係員の同情をひこうと女優になりきって田舎芝居。
鬼気迫る演技の結果、エジプト航空マネージャーと警官に付き添われ三人でATMまでいくことに・・・・ (汗)
「 ネゴ 」 というより 「 ゴネ 」 が得意 (笑)


空港内の売店でさえおつりを騙そうとするのもエジプトならではのあるある (笑)

お水を買って紙幣をだしたら

「 おつりがありません。 用意するのに30分かかります。 」
「 トランジットの時間は3時間あるので問題ないですよ。 待ちます。 」
( ・・・・引き出しからごそごそとおもむろにお釣りを取り出す ) 

関西のおばちゃん、なめたらあかんで (笑)



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久しぶりに乗るエジプト航空、懐かしい !
MS、PK、AI 、かつては貧乏学生ご用達3大キャリア。

カイロからアスワンまでは1時間25分のフライト。

エドフの上空を過ぎたらアスワンはもうすぐです。



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アスワンダム



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アスワンハイダム & 手前に空港



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巨大なダム湖 「 ナセル湖 」 の上を旋回して空港にアプローチ。



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飛行機のタラップを降りると、息苦しいほどの熱風に包まれます。
まるで全身を巨大なドライヤーでブローされているような。

かつて経験したことのない猛烈な暑さ、体感温度は50度越え!
1時間もこのまま立っていたら、瞬間ミイラになってしまいそう (笑)

大急ぎでタクシーを捕まえ、ホテルに向かいます。
タクシー代は40ポンド ( 約250円 ) 安いっ !

エアコンなしのおんぼろ車ですが
窓を開けて走ると、なかなか快適で愉快なドライブ。

アスワンダムの上を走って
お土産物屋が続く市内を抜けると、ナイル川沿いのホテルに到着しました。



Sofitel Legend Old Cataract



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1899年、旅行代理店で有名なトーマスクックが開業したホテル。

アガサクリスティが 「 ナイルに死す 」 を執筆した場所としても有名。
映画 「 ナイル殺人事件 」 の撮影舞台にもなっています。



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ホワイエ左手のレセプションではなく



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右手のライブラリーでチェックイン



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先ほど空港に着いたのはすでに6時近く
ホテルに到着した時には、夕日はずいぶん傾いていました。

部屋から夕陽を見るために、丁寧な説明や手続きは後回しにしてもらい、大至急部屋へ案内してもらいます!
今日は朝から走り回ってばかり、ばたばたと落ち着かない一日です (笑)



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こちらの気持ちがうまく伝わっていないのか
案内役のベルは、部屋へ向かう道中、丁寧にのんびりと館内を説明してくれます。



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「 本日、お客様にご用意したお部屋からは、素晴らしい夕日が・・・・ 」 と口にしたところで間髪入れず

「 だから、早くしないとその素晴らしい夕日が沈んじゃう・・・ 」 と涙のリクエスト



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ようやく事の重大さに気付いてくれたようで、
みな揃って駆け足で部屋に急ぎます・・・・

” 最後のコインに祈りをこめて Midnight D.J. ~ ”



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つづく


Commented by くろ at 2016-11-23 21:55 x
チャレンジャーですね!
間に合わないのかとこっちの方がドキドキしますわ(笑)

エレベーターは古いままなんですね。
これけっこう好きです。のろのろだけど。

涙のリクエストですか!(笑)
Commented by nonaetamu at 2016-11-29 04:05

中森明菜の「十戒」と「デザイア」の方をよく口ずさんでいたような・・・
by nonaetamu | 2016-11-13 06:48 | イスラエル | Comments(2)