アマネム その2



すっかり間が空いてしまいましたが、アマネムのレポートの続きです。
今回はレストラン(朝食)、ヴィラ、スパをメインに雑感を。

温泉で暖まり、ぐっすりと休んだ翌朝、朝食を取りにレストランへ。
ホテル内にレストランは1軒なので、朝昼晩すべての食事をここでいただきます。

朝食メニューは和洋のコースとアラカルトで、洋食コースはコンチネンタルとアメリカンが、
和食コースはお膳と箱仕立てがあり、和膳はコンチネンタル、和箱がアメリカンに相当します。

くいしんぼうの私はもちろん、お料理が沢山入った和箱をオーダー。
前の晩に予約をすれば、その時間に土鍋ご飯が炊きあがるように用意してくれます。



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右側のおかずが入った白木の箱の、蓋がお膳になり(左側)ご飯や味噌汁が置かれます。
このほかに土鍋ご飯、おぼろ昆布を載せた湯豆腐、焼き物の別皿がつく豪華な朝食です。



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こちらが別皿の焼き物。ちなみに3名分の量ですので誤解なきよう。

味、演出、メニュー構成共に、朝食の清々しさを踏まえた範囲で豪華、
かつエンターテインされたもので大変に満足しました。

実は、前の晩もこちらのレストランでいただいていたのですが
(諸事情あって料理写真は撮れませんでした)
味は美味しかったのに、どこか何だか料理がつまらなかったのです。
上手く言えないのですが、感激がないと言うか。悪い意味でホテルの料理。

ホテルの料理というものは、えてして
誰が食べても美味しいように作るのは分かっています。
街のガストロノミー・レストランのように、美食だけを追求すればよいのではない。
子供もお年寄りも、体調が優れないゲストにも、接待の会食でも、
あらゆる人とオケージョンに合う、最大公約数的な料理にならざるをえないのは。

それでも、例えばクリヨン時代のドミニク・ブシェの料理は素晴らしかった。
食材や調理法に奇を衒っていない、オーソドックスなローストチキンですら
口にすると閃きが感じられたのです。
「必ずしも食を目的に来ていない客」にも感激を与える料理。
これって、なにげに凄いことではないですか?

私が訪れた頃は、まだオープンしたてでキッチンも本調子ではなかったでしょうし
料理長はコンラッド東京の和食出身と聞きましたので、
この時点では、洋食のメニューは不慣れだったかもしれません。
でも食材に恵まれた志摩のアマンなら、閃きのあるホテル料理を出せるのではないか。
少なくとも朝食はかなり良い線を行ってますから、今後に期待ということで。

朝食でお腹いっぱいになったところで、同行者が泊まっているヴィラの見学に行きました。
ヴィラは敷地の奥、高くなった部分に4棟続きであります。
1棟が2ベッドルームスイート1室の造りなのですが、そこはやはりアマン。
スタンダードな客室の約4倍という価格差だけのことはありました。

日本家屋風の建物も、靴を脱いで上がる玄関も自分の部屋と同じですが、居室へのアプローチが少し長い。
薄暗い廊下の片側は、細長いスワーキングスペースになっていました。
その先の数段の階段を上がると、そこは明るく広々としたリビングで、外には英虞湾の景色が広がっています。
このドラマティックな演出は、なかなか心憎いものがありました。

広いリビングは何畳か見当がつきませんが、3 on 3のコートは作れる感じです。
8人掛けの応接セットと6人用のダイニングテーブルの中央は
テラスへの通路スペースがしっかりと取られています。



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テラスの反対側の壁は引き戸に隠されたキッチンで、洗濯機まで完備しています。



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ドアを全部開け、リビングとテラスを一体化させるとさらに爽快です。
リビングには望遠鏡があり(写真左奥)ます。沖を行くフェリーを見てもよし、夜は星を見てもよし。



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2つのベッドルームはリビングの両脇に1室ずつ振り分けられています。
バスルームを含む部屋の造りは、スタンダードの客室と同じです。
唯一の違いは、バスルームへ入る動線だけ。

ただ、リビング&テラスは広くて快適だし、キッチンもフル装備ですが
正直、スタンダード客室の4倍の値段はどうだろう…と思っていた矢先
部屋の主が玄関の方へ誘います。
そういえばワーキングスペースの向かい側にもドアがありました。
他人様の部屋なので遠慮して開けたりしなかったのですが、実はここが凄かった!



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ちょっとした旅館の小浴場程度の広さがある温泉風呂だったのです。



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もちろんバスタオルはアマン掛。
大きな湯船はお湯を張るのに2時間かかったそうです。

このお風呂を見て(繰り返しますが、各ベッドルームには個人のバスルームがあります)、
はじめて4倍の値段に納得しました。
う〜ん、これなら4倍価格でも泊まってみたいかも。
ただこのお風呂は、ベッドルームのお風呂と違い眺めはありません。

ヴィラのすごさに感動した後、今度はスパを訪問。
スパはレストラン棟を下った奥にあり、ヴィラからだとちょうど敷地の反対側。
距離的に歩けなくはないのですが、途中のアップダウンが激しいのでカートを利用しました。

スパ棟も、見た目は日本家屋。中庭を囲うように建物が広がります。
レセプションを抜けて右手側はジムやヨガスタジオなど。
左手に通路を進むと男女の更衣室、さらにその奥(中庭の向こう側)が
スパのトリートメントルームになります。
ワツの専用プールも完備し、かなり本格的でした。

そして中庭の部分は水着で入る温泉プールになっています。



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周囲にはデッキチェアやガゼボがあり、のんびり過ごせます。
(写真は他のゲストがいない夕方に撮ったものです)



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真ん中に水場があるのは、軽井沢の星のやのようですが
こちらは温泉で浸かれるのが違いでしょうか。あと、客室群の中央ではないですね。

スパの庭の端に、離れスタイルの貸し切り露天風呂があります。
値段を聞いたら(忘れてしまいましたが)結構なお値段で
「部屋風呂も温泉だし、どうなんだろう?」と思ってしまいました。
そんなしみったれた客は、アマンジャンキーにはなれませんね。

このあと、ランチを兼ねたエクスカーションとして海女小屋を訪れました。
途中、スペイン村などを通り抜け、アマネムから小1時間ほどのドライブで到着。
アオサの養殖棚が続く、のんびりとした景色が広がります。



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採れたての貝や伊勢エビ、魚などを炭火で焼いてくれます。
サザエや大アサリなど、立派でした。



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シーフードがお好きでしたらなおのこと、そうでなくても
海女のおばちゃんたちの話は愉快で暢気だけど、
やはり命がけの仕事の重みもあり、一聞に値するお話で感慨深いものがありました。
女性の客には海女さんのコスプレもさせてくれますよ。

以上、あまり写真がなく申し訳なかったですが、アマネム滞在記です。
かかりはちょっとした海外旅行と同じですが、予想以上に楽しめる滞在でした。
シンメトリー好きは相変わらずでしたし、外人解釈の単純なZEN、薄っぺらいジャポニズムなど
思うところは幾つかありましたが、三井不動産が手掛けるだけあり
建物や家具、細かな仕上げなどにはチープさや粗さはなく、
この辺がある意味で、いちばん日本的だったのかもしれません。

一部、スタッフの気持ちは伝わるのですが、運営にやや不慣れな部分があったので
こんどはオペレーションがこなれた頃にもう一度行きたいです。



by nonaetamu | 2016-08-22 07:28 | 日本 | Comments(2)

Commented by 96-55 at 2016-09-16 16:39
厳しいご意見を期待していましたが(笑)再訪したいということは、かなり良かったというとでしょうか。

朝食は東京とほぼ同じような感じですね。
ホテルなのに、いろんなところを温泉旅館と比較してしまうんですが、
こんなに高いレートなんだから、2時間も湯張りにかかるなら、24時間かけ流しにしてくれたらと思っちゃいます(笑)
Commented by nonaetamu at 2016-09-16 20:25
良かったから再訪したいというよりも、あまりにオープン早々に行ったので、さすがにこれで最終判断は控えたい、
諸々こなれた頃に(最終判断のために)もう一度見てみたい、という感じでしょうか。

ヴィラのお風呂、客が勝手に掛け流しちゃえばいいんですよね。
ナイス・アイディア!
知人がヴィラを再訪する気があるようならアドバイスします(笑)