少し早起きしたので、朝ごはんの前にすこし泳ぎましょう!
屋内プールのあるクラブ棟には、サウナ、バー、全天候型テニス、ボーリング、卓球、囲碁室等の設備もあります。
黒塗りの運転手付き高級車で乗りつけるメンバーが、朝から何名か泳いでいます。
きっと党の幹部のえらい方たちなのでしょうか。
朝食は、バイキング・スタイル。
品数は少ないですが、どの料理もびっくりするくらい丁寧で穏やかな味付け、とても美味しいです。
今晩のディナーへの期待が高まります。
ただし、洋食系のパン、ソーセージ、ハム類は、まだまだ残念なレベルです。
陶器のなかは、自家製ヨーグルト。
野菜入りおかゆが、朝の胃に優しくしみ込みます。
北京のお粥は、香港のように出汁の味付けがなく、日本と同じくお米の自然な甘みだけの味付けでした。
お粥と一緒に油条を食べようとしたら、黒服のスタッフが大慌てで温かい豆乳を運んできてくれました。
そして有無を言わさず、ほぼ強制的に食べさせられました(笑)
北京では、豆乳と油条は、きってもきれない食べ合わせのようです。
ビールと枝豆のようなものでしょうか?
食後は、苑内を散策してみましょう。
少し長くなりますが、どうぞお付き合いください。
正門の付近に、人が大勢います。
近づいてみましょう(良い子はまねをしないように)
苑内には兵舎もあり、何十人もの小団が、射撃訓練をしたりしているのも見かけました。
身の危険を感じつつも近づいたのですが、さすがに写真撮影は断られてしまいました(笑)
では、気を取り直して、散策を続けましょう。
中心湖から見る18号棟です。
18号棟は、天皇皇后陛下、エリザベス女王、アメリカの大統領等が、宿泊した VIP 専用の建物です。
17号棟のマネージャーに18号棟の内部見学をお願いしたのですが、それは無理とのことでした。
マネージャ自身や、他の棟のスタッフでさえも、18号棟に入ることは許されないそうです。
18号棟の正面です。
狛犬も威厳があります。
乾隆帝時代のものだそうです。
ご利益がありそうなので、頭をなぜておきました。
18号棟の前庭です。
もうすぐVIP が到着するのか、アプローチの大理石や石畳の一枚一枚、丁寧にブラシで掃除していました。
苑内の一隅には、釣魚台グッズ(酒、煙草、茶葉、陶磁器、文房具、アクセサリー、工芸品)を販売する、お土産棟もあります。
そこのスタッフには、なぜか韓国語で挨拶されました。
朝鮮人のお客様が多いのでしょうか? はっ、将軍様!
2号棟前の植え込み
花が綺麗です。
睡蓮も綺麗に咲いています。
苑内には、さまざまな鳥も見えます。
白鳥、黒鳥、鵞鳥、見ず知らずの珍しい鳥
丹頂鶴も飼育されています。
「わたしは籠の鳥、どうかここから連れ出して~」と訴えかけているような目線
敷地の南部には御苑という一角があり、中国風の庭園が広がっています。
街燈も中国風に
ごみ入れも
この門の奥には、以前椿山荘にあった「養源斎」があります。
15号棟前の丹若園という庭園に面したテラス
15号棟の会議室
やっと、17号棟前の亭に戻ってきました。
お疲れさまでした!
釣魚台では、朝早くから何十人もの園丁が、庭の手入れに従事していました。
水遣りをする人、道路を掃く人、水に浮かんだ枯葉を取る人、木々の剪定をする人。
日本では考えられないほど多くの人手を使って、釣魚台は驚くほど美しく手入れ管理されていました。
釣魚台を散歩していて、昔聞いたフランスのかつての大貴族のエピソードを思い出しました。
その大貴族のお城では、50人以上の園丁が、毎日庭の掃除を続けていたそうです。
大貴族の夫人が、友人の邸に招かれ、庭を散歩すると、そこの庭には落ち葉が積もっていたそうです。
いままでに落ち葉が庭に落ちているのを見たことがなかった夫人は、驚いて友人にこう尋ねたそうです。
「この落ち葉は、東欧かどこかから、運ばせているのですか?」
まさに釣魚台は、そのエピソードのように、浮世から隔離された、ユートピアのような場所でした。
あっ、気がつけばもうお昼の時間です!
現実にもどって、美味しいお昼を食べにでかけましょう(笑)